事業者名  相模鉄道株式会社
事例名称  巡回清掃専門チーム「スマイルアップ・クルー」
概要
 平成15年6月より従来の駅係員の清掃に加え、40名から成る巡回清掃専門チームを編成し、列車内やホーム、コンコースなどの清掃を行っている。また、7月からは駅トイレを巡回して清掃を行う専門チーム(20名)も新規に編成し、利用者満足度の向上を図っている。
取組の様子  
巡回清掃専門チーム「スマイルアップ・クルー」
協力者・関係者  相鉄企業(株)(関連事業会社)
背景
 平成14年12月より、運輸事業本部を挙げて「お客様第一主義」および「沿線価値の向上」を目ざし、「そうてつスマイルアップ運動」と称した運動を展開し、接遇向上、バリアフリー化を推進している。従来より利用者から鉄道施設の清掃・管理を望む声が多く寄せられており、同運動の一環として編成し取組んだもの。
内容
列車内、ホーム、コンコース担当:
9時〜22時までの間、ホームやコンコースを清掃するほか、移動中の列車内においても空缶や新聞紙など大きなゴミを清掃し、常に快適な空間の提供に努めている。
駅トイレ担当:
毎日9時〜22時までの間、全駅のトイレを巡回清掃するもので、特に乗降の多い横浜駅は終電後深夜に、二俣川、大和、海老名の各駅は朝ラッシュ前にも清掃を行い、早朝からきれいなトイレを利用できるよう努めている。
利用者から問合わせがあった場合、不案内な利用者がいる場合には、清掃業務を中断し、案内等を優先して行っている。

鉄道事業者の概要
事業形態   :第一種鉄道事業者
営業キロ   :38.1km
輸送人員(平成14年度):227,902千人
効果
駅務係が行う通常の清掃と相乗効果をもたらし、鉄道施設の美化が強化され、施設の清掃状況に関する意見が減ったこと。
斬新なクルーの業務への取組み姿勢が、駅務員の良い刺激となり、同運動に取組む意欲の高揚につながっていること。
クルーは清掃員のイメージとは異なる制服を着用しているため、非常に目立ち、PR効果も大きなものとなっていること。
成功(失敗)理由
「そうてつスマイルアップ運動」の趣旨を徹底してスマイルアップクルーに理解させたこと。
利用者の視線を意識して清掃業務を行い、利用者の立場に立った案内等を行うことが業務であり、単に清掃だけ行えばよいというものではないことを意識づけたこと。
詳細なマニュアルを作成し、クルーに徹底したこと。また、クルーの意見を取り入れ、マニュアルの継続的な向上を図っていること。
鉄道業以外の施設に清掃見学に行ったり、利用者からの意見をクルーにフィードバックする等、常に教育・指導・改善を行っていること。
従来の清掃員とはまったく異なるイメージの制服を着用させたことにより、業務に対する意欲や誇りが生じたこと。
今後の課題
限られた予算内で、作業効率を高めること。
クルーのモチベーションの維持をはじめ、接遇技術の向上。 
お問い合わせ先  関東運輸局